2.東部町の水田の生き物(6月27日調べ)
 東部町の水田では、「小動物生息状況アンケート」で、ゲンゴロウ・タガメ・コオイムシ・タイコウチなどの情報が得られています。

観察できた生物
 コオイムシは、メスがオスの背中に卵を産みつけるという珍しい習性を持っています。オスは卵を背負ったまま泳いでいます。ちょうど卵からかえった子も観察できましたが、かえったばかりの子はうす黄緑色をしていました。左の写真は、卵からかえってからそう時間がたっていないと思われる小さなコオイムシです。
 タイコウチは池や沼の浅いところにすみますが、東部町では水田の中にもいました。水田の底で、まるで枯れた木の葉のように見えました。長い呼吸管の先を水面にだしています。
大きさ、色などから見てハイイロゲンゴロウではないかと思われます。  図鑑を見るかぎりヒメゲンゴロウだと思われます。
 ホウネンエビ。左は、水田の中を泳いでいる写真です。体の半透明な緑色と尾の赤色の対比がとてもきれいなのですが、写真ではうまくあらわせません。水槽に入れておくと、緑色が無くなって透明になるそうです。
 カブトエビ。上小地方の水田の中にたくさんいます。体の色は、泥の色と同じで、じっとしているとどこにいるかわかりません。右の写真では、左下と右上に1匹ずついます。
タニシも、上小地方の水田にはたくさん見られます。昔は食用にもしたそうです。 昆虫類の幼虫ですが、わかりません。 ホタルに幼虫に似ています。ヘイケボタルの幼虫でしょうか?
調査した水田で、ちょうどシオカラトンボの羽化に出会いました。雨で、羽の乾きが遅いせいか、動かずじっとしていました。 調査した水田は、千曲川の河岸段丘面の林に続く、自然の残されているところにあります。田の畦には、名前の通りに、アゼムシロがびっしり咲いていました。
平成12年度 小県・上田教育会環境調査委員会
木内 清(塩田西小学校長)・関谷 圭史(東部中学校)・多羅沢 敏雄(上田北小学校)・今井 康哲(丸子中学校)・小山 宏己(上田第五中学校)・翠川博之(神科小学校)

inserted by FC2 system